このような疑問に答えます。
結論からいうと、『ライバル店がいる場所で、市場調査をして決めろ』ということです。
理由はシンプルで、ライバル店のいる場所は整体を求めているニーズが高く、お客さんもたくさんいるからです。
逆にライバルのいない地域で成功することも稀にありますが、開業したものの集客できず、店をたたむしか道はなくなり、残ったのは借金だけ…という人もいます。
だから立地を選ぶ前に市場調査をすることは非常に重要です。
✅本記事の信頼性
筆者は2016年にマンションの1室で開業し、月の売り上げは100万を超えています。
起業向けのセミナー運営もした経験があり、立地選びに失敗して閉業した治療家さん、月の売り上げが正社員時代と変わらなくて苦しんでいる人をたくさん見てきました。
開業したい人からよく聞かれるのが、立地選びはどうしたらいいか?という質問です。
そこで、開業したい人の参考になればと思い、立地選びをする際のポイントをブログ記事に書きました。
それでは『整体院開業の立地探しのポイントまとめ【市場リサーチをせよ】』について書いていきます。
市場リサーチの目的は?
自信家の経営者は、市場調査に力を入れない傾向にあります。
立地や物件を決めてから市場調査を行なった場合うまくいかないことが多い。開業計画をやり直す羽目になる可能性もある。
市場調査は開業場所の候補地を選んで、事前に行なっておくことが大切です。
①開業する地域の市場や現状を数字で把握する為
②競合にはない独自の経営スタイルを考える為
③経営のコンセプトが地域の市場とマッチするのか把握する為
④店のメニュー、料金設定を考える為
地域の市場を調査(リサーチ)することは、実際に自分の目で確認して、どの様な形態の店が繁盛しているかなど総合的に検討する必要があります。
立地を選ぶ上でおさえるポイントは?
人口・世帯数・年齢
単純に考えて人口が多ければ、来客数は自然に増えます。年齢層も重要で、若者が多いのか、お年寄りが多いかで、コンセプトは異なります。
調べ方は、インターネットで開業地域の人口統計資料を利用するといいでしょう。例として新宿で考えてみます。
新宿区の日本人人口:303,285人
人口総数を世帯数で割れば、一世帯あたりの人数がわかります。単身者が多い世帯なのか、家族世帯が多いなのか、立地に合わせたコンセプトを選択できます。
303,285人÷185,024世帯=1.6人のため、単身者が多い
人口増減数を調べれば、人口が増えている地域かわかり、地域の活性度がわかります。できれば人口が増えていて、これから活性するであろう場所を選択するのが良いでしょう。
また年齢別に悩みを考えてみると、コンセプトを決めやすくなります。高齢者が多い方が体が痛くて整体に来てくれる可能性は高くなりますし、逆に小顔矯正や美容整体をコンセプトとしている場合は都会で若年層が多い地域の方がマッチします。
ライバル店があるか把握する
新規出店する場合は、必ずライバル店がいる場所を選びます。
答えはNOで、『地域で他の整体院がなければ必ず儲かる』というのは幻想です。その理由は来てくれる客の数がそもそも少ないから。
そのわかりやすい例がコンビニ業界です。
コンビニ業界は来てくれる客が大勢いる見込みがあるから新規出店します。
なので整体院も同じで、ライバル店が多いところは、整体に行きたい人が多い地域だと判断することができます。
立地の特徴を把握する
周辺の駅やスーパーマーケットは、人の流れが多いため要チェックです。曜日、時間帯の変動もあるので注意が必要。
以下に立地の特徴を簡単にまとめてみました。
商店街 | 観光や通勤など通行者が多く、回転率が高いが単価は低い店が多い |
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繁華街 | 電車も遅くまであるため24時までの営業でも利用できる |
オフィス街 | サラリーマンなどが多く、土日休みは人が減少する |
住宅街 | 家族ぐるみで利用する人も多い |
郊外 | 車社会のため離れた場所からも来られる |
車の交通量・歩行者数を確認する
車や歩行者の数から人の流れを確認するのは、実際に現地で見るのが良いでしょう。
そう思いがちですが、早合点は危険。オフィス街は人が多かったとしても休日は無人になる、商店街は観光客だらけで整体を求める人が少ないなどの可能性もあります。
競合他社や利用者の目的がどのようなものかを把握することで、あなたのお店の打ち出すコンセプトも決まっていきます。
説明しやすくて覚えやすい場所かどうか
高齢の方は自宅でPCから地図を写したメモを持ってきて迷うことも多くあります。そんな時にランドマークとなる建物があると分かり易いです。
「〇〇通りのセブンイレブンの真裏のビル」といった形で伝えれば、場所を直ぐに伝えることができる。下記の建物はランドマークとしては最適です。
・ デパート
・ 名前のついたビル
・ チェーン店(コンビニや飲食店など)
・ 市役所など公共施設
ライバル店のリサーチは最も重要!!
これからあなたが整体院を開業するエリアには必ず既存の同業店舗があります。その市場で勝ち抜いていかなければなりません。
そのためには競合店がどのようなコンセプトで営業をし、どんなサービス内容で、どれだけお客さんが来て売上を上げているのかを調査し、それをあなたのお店に反映する必要があります。
ライバル店の調査で調べるのは以下の点です。
この項目を表にまとめて、ライバル度をチェックします。『新宿 整体』で検索したトップページの10件ほど調べればそのエリアの整体院の平均値がでます。
ちなみに私が行った実際のリサーチシートの写真です。
【整体院・開業・立地選び】
開業前に作成した立地リサーチ。HPで集客対象(腰痛・膝痛など)、年代、料金、施術時間、定休日や営業時間、広告文やSEOの文章の項目を表にまとめて、ライバル度をチェックする。『立地 整体』で検索したトップページの10件ほど調べればそのエリアの平均値がでます pic.twitter.com/ygIhm6qwOs— りえ太郎@遊ぶろがー (@rietaro1986) 2018年11月19日
整体院だけでなく、病院やマッサージ店などのお客様が行きそうなお店も競合にあたりますので、以下の施設も調べておいた方が良いでしょう。
・ 整体・スポーツ整体
・ 整骨・接骨院
・ マッサージ屋
・ 病院
これらのデータをもとに、自身の整体院のコンセプトや施術メニュー、時間などを打ち出していきます。
整体院利用者の声を聞け!街頭インタビューをしよう
聞き取り調査を行えば、お客さまが整体院に通う理由、不満、希望、適切な料金など理想の姿が見えていきます。お客さまのニーズをあなたのお店のコンセプトに反映しましょう。
私の場合はライバル店の店から出てきた人に以下のことを聞きました。
このようなことを1店舗につき30分〜1時間くらい聞いて回りました。
物件探し!こんな点に注意して選ぼう
整体院にする物件選びで最重要項目は、お店への入りやすさです。
1階以上の場合、エレベーターがあるか、その位置はわかりやすいかなどをチェックしましょう。
認知力・集客力の高さから考えると路面店の方が良いでしょう。
ただしマンションでも広告でリーチすれば集客できるので、そこまで路面店にこだわる必要はないかもしれません。
付近に駐車場や駐輪場がある、田舎であれば専用駐車場を設けるなどすると通院のしやすさに繋がります。
また、整体の店に必要な物品が置けるスペースがあるのかも考慮した部屋選びをするのが重要です。
立地を決める前にチラシを撒いて反応を見るのも一つの手!
一番理想的な形としては市場調査→立地決定→物件決定・集客開始ですが、別の手法もあることをご紹介します。
チラシまきと市場調査を同時進行→立地決定という方法です。詳しくは以前書いた記事があるのでそちらをご参照ください。
立地選びは市場リサーチがめちゃくちゃ重要です
本記事は『整体院開業の立地探しのポイントまとめ【市場リサーチをせよ】』について書きました。
治療院に限らず、新規に出店して10年後に残る店の割合は5%と言われています。
見切り発車で開業地域を選ばず、理論的に選び、繁盛することをお祈りしております。
https://rietaro.com/ot/pt-kaigyo-sippai/